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講座レポート2022.02.02

【講座レポート】客室乗務員から学ぶ 接客の基本講座

大館学び大学
ライター:大館学び大学

最高の「おもてなし」とは?

講師の田鍋栞さんと松尾樹さん

知らず知らずのうちに余裕がなくなってしまったとき、誰かのさりげない気遣いや優しいひと言に、ほっと心が温まるような経験をされた方は多いのではないでしょうか。
長く続くコロナ禍において世の中全体がピリつくなか、そういった気遣いがもたらす効果はより一層高まっているように感じます。

今回は2022年1月10日(月・祝)に開催された『【客室乗務員から学ぶ】接客の基本講座』の様子をレポートしていきますよ!

おもてなしの本質が、ここにありました。

豊かな空の旅づくり

講師の田鍋栞さんと松尾樹さん

講師を務めてくださったのは、田鍋栞(たなべしおり)さん(※画像左)と松尾樹(まつおみき)さん(※画像右)。

お二人とも全日本空輸株式会社(ANA)客室乗務員として国内線・国際線を担当し、現在は大館市地域おこし協力隊として活躍されています。

自己紹介する田鍋栞さん

福岡県出身の田鍋さんは、ANAで主にビジネス目的のお客様を中心に対応されていたことから、フライト先はアメリカのニューヨークやドイツのフランクフルトが多かったそうです。
好きな国は、地中海に浮かぶ小さな島国のマルタ共和国だそうで、猫が人口の2倍もいるのだとか!猫好きには堪らない場所ですね…

続いて秋田県出身の松尾さんは、主にレジャー目的のお客様を中心に対応し、課内ではエンカレッジ(クルー意識の向上)を担当されていたそうです。
趣味がお菓子作りであることから、好きな国のベルギーにフライトした際は、本場のチョコレートやワッフルに心を弾ませていたみたいですよ!

ここでちょっぴりアイスブレイク

参加者が自己紹介している様子

講師お二人の自己紹介が終わったところで、今度は参加者のみなさんが一人ずつ自己紹介を行いました。

みなさん多種多様な職に就かれており、思い思いの参加理由をお話ししてくださいました。
何より講師と参加者の間に交流が生まれたことで、会場は一気にアットホームな空気に包まれていくのが感じられました!

理想の接客とは?

講座を受ける参加者の様子

ANAが掲げる理想の接客は、『最高のおもてなし』。
2013年の流行語大賞にも選ばれたおもてなしは、『サービス』と『その人の心』が合わさったものであると話してくださいました。

そして何より大切なのは、おもてなしをする側とされる側の、両者の満足につながること。

自身の経験を語る松尾樹さん

フライトの際に良かれと思って行ったことが、お客様にとっては不必要だったという一方通行のおもてなし経験から、多くのことを学んだと松尾さんは話します。

おもてなしの心構え

接客の基本講座

そのように奥が深いおもてなしには、ふたつの心構えがあると言います。

ひとつ目は、相手のことを『観察』するということ。
搭乗するお客様をお迎えする際は、一人ひとりの表情や服装、持ち物や仕草や行動など、事細かに観察するそうです。
表情ひとつ取ってみても、楽しそう、悲しそう、具合が悪そうなど、多くの情報を読み取ることができますよね。

ふたつ目は、相手の気持ちを『想像』するということ。
先ほどの『観察』を通して、どうしたらお客様が喜んでくれるか様々な選択肢をつくり、クルー同士で共有するといいます。

『観察』と『想像』—。
このふたつの心構えからおもてなしがはじまります。

「〇〇ください」に含まれた、100通りの意味!

お話しする田鍋栞さんと松尾樹さん

出発してからしばらくすると、「お水をください」の声がちらほら聞こえてくるそうです。
言葉通りに受けとればお水を渡しておしまいですが、そうはならないのがANAの『最高のおもてなし』。

暑そうにしているお客様であれば氷を入れてあげたり、薬を服用される方であれば常温のお水を渡したり、お客様に合わせて最適な水を提供するそうです。
そのほかにも、赤ちゃんにミルクを飲ませようとしていればお水をお湯に変えたり、服が汚れているようであればお水と染み抜きをセットにして渡したりと、おもてなし事例の幅広さに会場からは感嘆のため息が聞こえてきました。

先ほどの『観察』と『想像』が見事に活かされていますよね。

明日から使えるおもてなしのコツ

接客の基本講座

一見難しそうに感じるおもてなしも、少しの工夫で誰でも使えるようになるコツがあるそうです。

まずは、日々の挨拶に『ひと言』を添えること。
例えば「おはようございます」の挨拶にプラスして、その人が身につけている物や装いなどに「その〇〇、素敵ですね」とひと言を添えてみれば、そこから会話が生まれたり、親近感が湧くかもしれません。

おもてなしのコツについて話す田鍋栞さんと松尾樹さん

続いてのコツは、仲間への『気遣い』です。
笑顔・サポート・感謝・ねぎらいの言葉など、ANAグループでは共に働く仲間への気遣いを大切にする気遣いの文化があり、その中でも『Good Job Card(グッジョブカード)』という取り組みを行なっているそうです。
部署に関わらず「いいな」と思ったことを書いて相手に贈るこの取り組みには、相手への思いやりが込められています。

ちなみにこのカードをたくさん貰った人はレジェンドに位置付けられ、名札の横に星型のバッジが付くそうです!
接客を受ける際に、チラッと見てみるのもいいですね。

Good Job Cardを書いてみましょう!

Good Job Cardを書いている参加者のみなさん

ここで田鍋さんと松尾さんから、参加者の一人ひとりに白紙のGood Job Cardが手渡されます。

書く相手、書く内容はそれぞれ自由に。
普段伝えられないような気持ちをメッセージに込めながら、みなさん思い思いの人に向けて真剣に書いているのが伝わってきました。

Good Job Cardを書いている田鍋栞さんと松尾樹さん

田鍋さんと松尾さんも一緒になって、Good Job Cardに思いを書き込みます。

Good Job Cardを書いている参加者

受け取る側だけでなく、書いている側もなんだかうれしい気持ちになるGood Job Cardは、冒頭で学んだ両者満足のおもてなしにもつながっているように感じます。

隣の人から、おもてなし

(※画像下の青色のカードがGood Job Cardです)
2021年4月から大館市地域おこし協力隊として活動しているお二人。
ANAで学んだおもてなしと観光は、切っても切り離せない関係だと話します。

コロナ禍において、遠方にいる人と接することが難しい状況だからこそ、まずは隣の人からおもてなしの精神を大事にしてほしいとも話してくださいました。

最後には、手書きのメッセージとお菓子が入った小袋を参加者全員にプレゼントしてくださった田鍋さんと松尾さん。
おもてなしの本質に近づけるような素敵な講座をありがとうございました!
明日と言わず、今日からさっそく教わったおもてなしを実践してみようと思います。

それでは、また次回の記事でお会いしましょう!
ではでは!